2022年3月、所得税引き落とし用に取っていた400万円もFXに突っ込み、溶かしてしまいました。
既に母親からも借金済みで、預金ほぼ0円、所得税の延滞税はけっこう高い!
無職でお金も借りられないし、生命保険を解約してお金を作ろうか考えていた中で、「契約者貸付」の制度を見つけ、実際に借りてみました。
契約者貸付制度とは
保険会社から、契約中の生命保険等を担保にお金を借りられる制度です。
終身保険や養老保険のように、保険料に生存保険料が含まれている積立型の生命保険を解約した際に支払われる「解約返戻金」を担保にし、保険会社からお金を融資してもらえる制度になります。
借りられるお金の上限は、解約返戻金のおよそ7~8割が一般的といわれています。
また、あくまでも解約返戻金を担保として借り入れを行うしくみなので、一般的な定期保険のようにかけ捨てタイプの生命保険の場合は、この制度を使うことはできません。
契約者貸付制度のメリット
保険を継続したまま借り入れができる
「契約者貸付制度」を利用した場合、保険を解約することなく、借り入れを行うことができます。
一般に生命保険は契約時の年齢や持病で保険料が決まるため、解約した後に再度契約すると、不利な条件になる可能性があります。「契約者貸付制度」を利用すれば、今の保障を継続したままお金を借りられます。
カードローン等よりも金利が低い
「契約者貸付制度」に適用される金利は、保険会社や保険金額によって多少変動しますが、2~6%程度となっており、カードローンといった金融商品に比べて、金利が低くなっています。
借り入れ時の審査がない
カードローンを利用する際は、その人の年収や、今の借り入れ状況や過去の延滞の有無などについて、信用情報機関に登録された情報を基に「審査」が行われます。
しかし、「契約者貸付制度」は、自分自身がこれまで積み上げてきたお金を元に借り入れを行うので、利用の際の審査がありません。
無職でも、何も聞かれず、すんなり借りられました。
信用情報に記録が残らない
通常、ローンを利用する際には、上記のように、年収や今の借り入れ状況、過去の延滞の有無などが、信用情報機関に登録されますが、「契約者貸付制度」の利用は信用情報機関に登録されることはなく、ほかのローンの借り入れに影響を与えることもありません。
返済方法の選択肢が広い
他のローンのように、一定額を毎月返済する、というような支払い方法や決まった期日は決められていません。
保険の契約期間が終了するときまでに返済を完了していればよいため、「元金と利息を希望日に一括で返済」「定期的に元金と利息を返済する」「当面の間は、利息分のみ返済していく」「一部返済を不定期に分けて行う」といった返済方法を選び、好きなタイミングで返済が可能です。
契約者貸付制度のデメリット(注意点)
契約当初は解約返戻金が少なく、少額の借り入れしかできない
「契約者貸付制度」は、解約返戻金のある保険に加入していないと、利用できません。
また、対象の保険に加入していたとしても、契約当初は払い済みの保険料も少なく、解約返戻金も少額であるため、そもそも「契約者貸付制度」を利用できなかったり、少額の借り入れしかできなかったりする可能性があります。
元利金が解約返戻金を超えると、保険が失効する
返済が遅れた場合も督促はありません。
仮に3%の金利で100万円を借りた場合、まったく返済せずに1年間が経過すると、金利分が元金に組み込まれ、次年度は103万円に対して3%の金利が発生し(複利計算)、返済額が大きくふくらんでいく可能性があります。
元金と利息が解約返戻金を超えた後、保険会社が通知した金額を指定の期日までに返済しなかった場合、保険契約は失効します。
お祝い金や満期返戻金などの支払時に、元利金が差し引かれる
「契約者貸付制度」を利用してお金を借りている間に、保険金支払いの事由が発生したり、満期を迎えたりすると、保険金や満期返戻金、学資保険のお祝い金などから、元利金(元金と利息)が差し引かれます。
実際にどこでいくら借りられた?
さっそく、契約済みの生命保険を確認すると、「解約返戻金」のあるタイプは、「かんぽ生命」で養老保険 2件&終身保険1件、「ジブラルタ生命」でドル建ての養老保険1件を契約していました。
金利を比較すると(各社のHPに載っています)、かんぽ生命の利率が低かったので、郵便局へ相談に行ってきました。
契約済み保険の状況と融資限度額、利率等
郵便局の窓口で相談すると、10分ぐらいで、下記のような契約ごとの貸付可能金額一覧の資料を出してくれました。
45歳満期養老保険 | 60歳払込完了終身保険 | (10年払込15年満期)養老保険 | |
契約時期 | H22年8月 | H25年3月 | H28年1月 |
契約金額 | 300万 | 500万 | 300万 |
払込終了時期 | H36年8月(2024年) | H51年3月(2039年) | H38年1月(2026年) |
利率 | 2.5% | 2.5% | 2.5% |
貸付可能額 | 2,139,255円 | 1,022,840円 | 1,448,439円 |
契約時期が近いので、利率は全て同じでした。
(保険契約当時の法定金利に左右されるので、昔の契約ほど利率が高く、最近ほど利率が低いです。)
全て契約時に一括で払込済みですが(昔の自分を褒めたい!)、払込終了時期等によって、貸付可能額が違っていました。
実際の借り入れから入金の流れ
初回は、郵便局窓口で手続きが必要でした。(2回目からは、ネット「かんぽ生命-マイページ」からの申し込みも可能なようです。)
下記の必要書類等を持って、近所の郵便局窓口で借入の申し込みを行いました。
- 保険証書(保険証券)
- 身分証明書
- 振込先口座が分かるもの
- 印鑑(認印でOK)
現金の払い出しは行っておらず、銀行口座へ振り込まれます。
振込先口座は、ゆうちょ銀行である必要はなく、他の銀行口座でOKです。(手数料不要)
翌日には振り込まれました。早かったです。
とりあえず、所得税支払い用に「300万円」お借りしました。
利率2.5%なので、1年間借りて利子代が7万5千円。損切りし過ぎて感覚がマヒしているので、かなりお安く借りられている気がしてます。
一方で、1日205円以上かかっている、と思うと、節約生活している身としては、結構かかっているなぁ、とも感じてます。
返済について
利子については、返済時に日割り計算してくれるので、早く返せば返すほど、利子は少なくて済みます。
返済時は、また郵便局の窓口に行く必要があるようです。
詳しい返済方法はこちら
まとめ
どうしても、まとまったお金が必要になった時、生命保険の「契約者貸付」制度は、結構使えます。
初回、平日に郵便局窓口へ行く必要はありましたが、契約手続きは比較的簡単で、翌日振込のスピーディーな対応で、「かんぽ生命」は、まぁまぁお勧めです。
もしものために、予め、自分が契約している生命保険と、利率を確認しておくのも、アリだと思います。