職業訓練のはなし3 -訓練の種類と受け取れる給付金について

セミリタイア

2021年10月から、失業手当の給付を受けながら6か月間の公共職業訓練に通っています。
今回は、訓練中に受け取れるお金のはなし。
休む場合は、支給はどうなるのか?等、詳しくご紹介します。

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職業訓練は2種類

職業訓練は、大きく分けて「公共職業訓練」と「求職者支援訓練」の2種類があります。
受講料はどちらも無料です。(テキスト代等は実費)
2つの違いは、失業保険の受給資格があるかどうかです。

公共職業訓練

受講できるのは失業保険受給者資格者のみ。支給される手当は以下の通り。

基本手当:離職前の賃金に応じて(通学中は給付延長あり)
受講手当:一日500円(最大40日分)支給
通所手当:通所方法により交通費として支給
寄宿手当:条件が厳しめですが、該当すれば「住宅手当」として支給

求職者支援訓練

失業保険受給資格がない人が受講します。
働きながら受講しやすいように、短い時間・期間の訓練コースが多いようです。
無職、新卒、主婦の人でも受講可能。支給される手当、給付金は以下の通り。

職業訓練受講給付金:本人や世帯収入等の条件を満たした場合のみ、月額10万円
通所手当:通所方法により交通費として支給
寄宿手当:条件が厳しめですが、該当すれば「住宅手当」として支給

訓練の内容はこちら

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公共職業訓練でもらえるお金

求職者支援訓練を受ける人が、給付金を受けるには、本人収入や世帯収入・世帯の金融資産額など、細かい条件がいろいろあって、厳しそうです。詳しくはこちらのハローワークのHPをご確認ください。
今回は、公共職業訓練でもらえるお金について、私の例をもとにご紹介します。

基本手当

離職前6か月の給料をもとに賃金日額を求め、そのおよそ50~80%(60歳~64歳については45~80%、賃金の低い方ほど高い率)が、1日あたりの「基本手当日額」になります。
また、年齢区分ごとに上限が決まっています。
詳しい計算方法は、離職後、ハローワークの雇用保険受給説明会に参加した際に教えてくれ、自分の「基本手当日額」がいくらになるか分かります。

受給期間

雇用保険の受給期間は、原則として、離職した日の翌日から1年間の間で、離職理由や年齢、雇用保険加入期間に応じて決まります。
また、自己都合退職の場合、受給までの待期期間が2か月(現在コロナのため、3か月から短縮)あります。
私の場合、自己都合退職で、10年以上20年未満なので、本来であれば120日の受給期間になります。
が、職業訓練に通う場合は、待期期間や本来の受給期間関係なく、訓練開始日から訓練終了日まで、基本手当が支給されるようになります。

欠席、早退、遅刻時の対応について

欠席、早退、遅刻の理由がやむを得ない理由の場合、それらを証明する書類を提出すれば支給されます。条件等については、初日のガイダンスで詳しく説明がありました。
また、私が通っている訓練では、早退・遅刻について半日以上出席すれば、自己都合であっても支給されるようです。(ここは、訓練校によって異なるようです。)
早退・遅刻・欠席する場合は、自己都合の場合も含めて、証明書と別に欠課届提出する必要がありました。

やむを得ない理由になる場合と必要な証明書

本人の病気、怪我等
  病院の領収書のコピーが必要です。ここで注意なのが、病院の領収書だけでは通院した日のみの証明にしかなりません。2日以上休むには、薬を処方してもらい、処方箋や薬袋のコピーも提出する必要があります。薬の処方に記載されている〇日分の表記で、その日数分の休みが認められます。

・本人の婚姻と新婚旅行
  婚姻は当日のみで、結婚式招待状婚姻届受理証明書等、新婚旅行は入籍・挙式から1か月以内で14日以内、婚姻時に必要な証明書+旅行日程表等を提出すればが認められるようです。

・訓練職種に関連した就職試験、面接等
  専用用紙(面接証明書)に、日付・時間等を記載し、先方印をいただいたものを提出します。

・天災その他による交通遮断
  公的機関や公共交通機関などの発行する証明書

・子どもや親族の看護、結婚式の出席
  6親等以内の血族、3親等以内の姻族について、親族続柄申立書(住民票の代わり)を、病院の領収書結婚式招待状等に付けて提出します。

・親族の葬儀、命日の法事
  続柄によって、認められる日数が決まっています。親族続柄申立書(住民票の代わり)を付け、会葬礼状等を提出します。

・子どもの入学式、卒業式
  案内状卒業証明書等を親族続柄申立書(住民票の代わり)を付け提出します。授業参観やPTAの集会等は認められないようです。(部分的に遅刻、早退しての参加が可能だと思います。)

・新型コロナワクチン接種に関して
  本人の接種・接種後の副反応、親族の接種付き添い・接種後の副反応による看病について、「やむを得ない理由による欠席」扱いとなりました。ワクチンの接種証明書のコピーを提出します。
副反応については、医療機関を受診しなかった場合も、接種証明書のコピーと別の申告書(症状等を記載)を提出すれば、認められました。

土日祝日分の支給は

休みの前後で連続で休まなければ、土日祝日分も支給されます。
金曜と月曜に自己都合で休むと、土日分も含め、4日分が支給されないので注意が必要です。

受講手当

職業訓練を受講した日ごとに500円支給されます。
最大40日分なので、合計2万円の支給です。
こちらは、(やむを得ない理由であっても)休んだ日や土日の支給はありません。

通所手当

交通費にあたります。通所手当の1か月上限額は42,500円になります。
自宅から職業訓練校まで2Km以上離れていないと支給はありません。
訓練初日のガイダンスの時間に、通所方法を詳しく記載して提出しました。

公共交通機関を利用する場合

電車、バス等を利用する場合は、一番安い経路での1か月分の定期代が支給されます。
自分の実際に乗り降りするルートではなく、より経済的で安いルートで支給されます。
自宅から最寄り駅(バス停)まで2Km以上離れていれば、その区間の交通手段でも支給があります。

他のサイトでは、「1か月分の定期代が支給されるので、3か月分や6か月分を購入した方がお得」という記載も見かけましたが、私が通っていたところでは、毎月月初に1か月分定期のコピーを提出する必要がありました。(3か月定期等は不可)

車やオートバイ、自転車を利用する場合

車やオートバイ、自転車を利用する場合にも通所手当が支給されます。
(自転車の扱いについては、職業訓練校によるかもしれません。)
駐車場は自己手配です。(私が通っているところは、駐輪場もありませんでした。)
通所方法の提出時に、駐車場(駐輪場)の場所と、そこからの移動方法・時間も記載するようになっていましたが、実際に車で通っていた人は月極の駐車場を借りるのではなく、近所のコインパーキングを利用していました。

2Km以上10Km未満:3,690円
10Km以上:5,850円
(田舎は、15Km以上:8,010円となる場合があるようです。)

寄宿手当

通所するのに、往復およそ4時間以上かかる等で、職業訓練を受けている期間、家族と別居して寄宿する場合に手当が支給されます。
そういう方は、そもそも合格することが少ないと思うので、実際利用できる方は少ないと思います。

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失業認定と支給について

失業手当をもらうには、通常4週間に1度ハローワークで手続きが必要ですが、職業訓練中は、訓練校が手続きを代行してくれます
月初の朝イチに、職業訓練校の事務の方が、就労の有無を記載する申請書を配布してくれ、その場で記載、回収してくれました。
手当は、月末締めで翌月中旬に振り込まれます
振込日は、「人によって違う場合もあります」と言われていましたが、毎月15日に振り込まれていました。

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わたしが受け取った支給額

毎月だいたい20万円前後が振り込まれています。(2月は28日までしか無いので少なかった。)
健康保険料と年金は別で支払っていますが、手当には所得税がかからないので、交通費まで出してくれて、まるまる手取りって感じで、何だか嬉しいです。
6か月通うので、およそ 20万円×6=120万円 いただけることになります。

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まとめ

職業訓練、内容やクラスメートについては、いろいろ思うこともありますが、毎日、規則正しい生活を送ることができ、金銭的にはかなりお得です。
訓練中は、毎月の就職活動や、ハローワークに通う必要もなく、普通に失業手当をもらうよりも、(タイミングによっては)長い期間、お金を貰いながら勉強することができます。

ちなみに、卒業1か月前から就活しても、就職が決まらなかった場合、卒業後1か月間、内定が決まるまで「終了後手当」というものがあります。
こちらも次回、まとめたいと思います。

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